医者が教えるサウナの教科書 

本書は医師であり日本サウナ学会代表理事を務める加藤容崇さんが医学的な見地からサウナの効能を解説してくださっています。

サウナは自分も大好きで昔何をきっかけにやったかは忘れたのですが、サウナと水風呂を交互に入ったら寒くも熱くもなくなり、頭が冴え渡ったような感覚を得ることが出来ました。

またその時に普段は思いつかないようなアイデアが浮かんでそのまま実生活に用いてみたところ、問題が一気に解決できた事があり”サウナすごい”と感じた原体験になりました。

そんな自分が本書を見つけた時にぜひ読みたいと思っていて、この度やっと読むことができました。

本書で学んだこととしては大きく2つあります。

1つ目がサウナの効能について。サウナが好きな方達(=サウナー)がよく用いる”ととのう”という現象について本書では科学的に説明してあり、ここでは脳波について言及してあります。

脳波には4種類の波形があり周波数によって分類されます。サウナに入るとα波が正常化し、β波が右側の頭頂葉に出現することが確認されています。

それぞれ解説してありますが、α波はリラックスしている時に出現するとされ周波数が8〜13Hzの間と定義されていますが、正常なα波は10Hz程度でかつ振幅も適正な状態であることが望ましいそうです(認知症のかたは10Hzを下回る)。α波が正常化すると認知機能や集中力が向上することが報告されています。

またβ波は周波数が14〜30Hzのものを指しますが、この波形が右脳の頭頂葉に出現することが確認されています。β波はα波と比較して活動的つまり興奮状態になっているというサインです。

この波形が右脳(=感覚的)の頭頂葉(=感覚や情報の分析を担う)で賦活しているので、ふと思わぬアイデアを浮かびやすい状態になっているということです。

α波とβ波が同時に出現しているということは、リラックスと興奮が同居しているような状態なので普段は感じられないようなパフォーマンスが非常に高い状態になっています。これが所謂”ととのう”状態だということが分かりました。

次に2点目ですが、入るべきサウナの種類についてです。サウナにも多様な種類があり、本書では5種類ものサウナが紹介されていましたが、大きく分けると2種類で、ドライサウナとウエットサウナに分けられます。ここで一旦サウナに入ってどんな反応が求められるかというと、深部体温を上昇させHSP(ヒートショックプロテイン)を産生することです。

HSPは細胞の修復をしてくれる働きがあります。このHSPを多く産生するためには深部体温を38度まで上昇させる必要があります。ここまで深部体温が上昇するとHSPが4時間後にMAXまで上がり、徐々に下がり2時間で終了するそうです。

なのでサウナ後4時間以内に食事をして寝ると、身体の修復が非常にスムーズに進むとのことで筆者はおすすめされています。

ここでどのサウナに入るのが良いかという命題に戻ると、ウエットサウナのほうが良いそうです。深部体温が上がることが肝要でありドライとウエットでの比較をすると一回あたりのサウナ利用後の深部体温上昇差は0.4度生じるそうです。

なので効率よく深部体温を上げるのであればウエットサウナの方が良いということでした。またウエットサウナの中でもフィンランド式サウナが筆者は最もおすすめだそうです、

理由としてはフィンランド式サウナは比較的高温(80〜90度)で湿度が高いからだそうです。もしも身体に負荷をかけても耐えられるならより負荷がかかるほうが効果が高いため、できるだけ高温・高湿なサウナをおすすめします。

以上が本書を読んで特に私が気になったトピックになります。他にも水風呂は何度くらいが良いか、目的別サウナの入り方や、逆に危険なサウナの入り方など面白い内容が様々ありましたので、気になった方はぜひ一度本書をお読みいただければと思います。

より高いパフォーマンスでより良い生活ができるといいですよね。サウナにはそんな理想的な自分を実現してくれる可能性を秘めていると思います。今は感染症の問題もあるので難しいかもしれませんが、どんどん積極的に利用できるような環境になれば毎日でも通いたいですね。

それでは最後までお読みいただきましてありがとうございました。Let’s Keep Walking‼

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